W EC AI WorksECの仕事を、AIで減らす。

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AIエージェントは簡単なのか?

以前から私は、「AIエージェントは意外と簡単に使える」と発信してきました。実際、最初の一歩はかなり簡単です。ただ最近、自分がやっていることを振り返ると、「これ、だんだんエンジニアの仕事になってないか?」と思うことが増えてきました。

そこで一度、AIエージェント活用を段階に分けて整理してみます。

第1段階:AIに仕事を代わりにやってもらう

たとえば、

「楽天のトップページのバナーを差し替えて」

と指示する。

するとAIエージェントが画面を操作して、実際にバナーを差し替えてくれる。

これはかなり簡単です。

自分が普段やっている仕事を、そのままAIに頼めばいい。

ただし、この段階では人間が目の前にいて、

人間が指示する → AIが作業する

という形です。

人間が自分でクリックする代わりに、AIがクリックしているだけとも言えます。

もちろん楽にはなります。

でも、その間ずっと人間がAIを見ているのであれば、仕事量が何倍にも増えるわけではありません。

まずは、

「自分ができる仕事をAIにやらせる」

という段階です。

第2段階:複数の仕事を同時にやらせる

次は、AIが仕事をしている間に、別のAIへ次の仕事を頼みます。

「バナーを差し替えて」

と頼んだあと、

  • 「このデータを集計して」
  • 「このページを修正して」
  • 「この商品について調べて」

と、複数の仕事を並行して動かしていく。

ここまで来ると、かなり生産性が変わります。

自分一人では一つずつしかできなかった仕事を、AIが並列で進めてくれるからです。

うまく回せれば、人間一人でも2倍、3倍の仕事量を扱えるようになります。

ただ、ここにも限界があります。

AIから、

  • 「これはどうしますか?」
  • 「こちらで進めていいですか?」
  • 「この認識で合っていますか?」

と次々確認が来るようになると、人間側が処理できなくなります。

AIを増やしても、最後に全部の指示と判断が一人の人間へ集まるなら、そこがボトルネックになります。

複数の仕事を並行して動かす 人間 指示 バナーを差し替えて このデータを集計して このページを修正して この商品について調べて AIが並列で進めてくれる 人間一人でも2倍、3倍の仕事量 全部の指示と判断が一人の人間へ集まる 人間 処理できなくなる これはどうしますか? こちらで進めていいですか? この認識で合っていますか? AIから次々確認が来る そこがボトルネックになります
第2段階では、AIが仕事を並列で進めてくれる。ただ、確認が次々来るようになると、人間側が処理できなくなる。

それでも、第2段階まではかなり簡単です。

そして、AIエージェントをまだ使っていない会社なら、まずここまでは早く進めたほうがいいと思っています。

第3段階:人間の「指示する量」の限界を超える

難しくなるのはここからです。

人間が一日に出せる指示の数には限界があります。

そこで、

  • 定型業務を自動化する
  • 毎回の指示を仕組みにする
  • AIから人間への確認を減らす
  • 複数のAIエージェントを役割分担させる
  • AIが仕事を見つけて動く仕組みを作る

といったことが必要になります。

ここからは単純にAIへ仕事を頼むだけではありません。

「どうすれば人間が指示しなくても仕事が流れるか」

を設計する必要があります。

このあたりから、一気にシステム開発っぽくなってきます。

第4段階:AIエージェントを組織として動かす

仕組みを作ったら、次はそれを安定して動かさなければいけません。

  • AIが途中で止まったらどうするのか。
  • 間違った判断をしたらどうするのか。
  • 複数のAIが同じ仕事をしてしまったらどうするのか。
  • 誰が確認するのか。
  • 記録はどこに残すのか。
  • 失敗した仕事をどうやり直すのか。

こうなると、AIを一人使うという話ではなく、

AIエージェントの組織を運営する

という話になってきます。

ここはかなり大変です。

AIを増やせば増やすほど仕事が楽になるとは限りません。

管理する仕組みがなければ、むしろ人間の確認作業が増えてしまいます。

第5段階:人間そのものをループから外していく

さらに進むと、

  • AIが仕事をする。
  • AIが結果を確認する。
  • 失敗していれば原因を調べる。
  • AIが修正する。
  • もう一度実行する。
  • その結果をまた確認する。

という循環を作っていきます。

いわゆるループエンジニアリングです。

人間が毎回、

「失敗しているよ」
「ここを直して」

と指示するのではなく、

AI自身が失敗を検知し、原因を調べ、改善していく。

最終的には、

人間が仕事を回す仕組みから、人間は必要なときだけ介入する仕組みへ変えていく。

AIが仕事をする AIが結果を確認する 失敗していれば 原因を調べる AIが修正する もう一度実行する その結果をまた確認する 人間は必要なときだけ介入する 「ここを直して」と毎回指示するのではない
AI自身が失敗を検知し、原因を調べ、改善していく循環。人間は必要なときだけ介入する。

ここがAIエージェント活用のかなり先の段階だと思っています。

では、AIエージェントは簡単なのか?

結論としては、

第1段階、第2段階までは簡単。

第3段階から急に難しくなる。

というのが、今の実感です。

第3段階から 急に難しくなる 第2段階までは簡単 第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階 第1段階 AIに仕事を代わりにやってもらう 第2段階 複数の仕事を同時にやらせる 第3段階 人間の「指示する量」の限界を超える 第4段階 AIエージェントを組織として動かす 第5段階 人間そのものをループから外していく
第1段階、第2段階までは簡単。第3段階から急に難しくなる。難しいのは、AIが働き続けられる仕組みを作ること。

AIに仕事を頼むこと自体は難しくありません。

難しいのは、

AIが働き続けられる仕組みを作ることです。

ここから先は、業務設計やシステム設計の知識も必要になってきます。

私自身も最近、

「AIエージェントを使っている」

というより、

「AIエージェントが働く会社の仕組みを作っている」

という感覚に変わってきました。

だから、全員が第5段階を目指す必要はない

ただし、ここで重要なのは、

難しいからAIエージェントを使わない、という話ではない

ということです。

まだAIエージェントを使っていない人なら、まず第1段階を始める。

慣れてきたら第2段階まで進める。

ここまでは、今すぐでも十分できます。

第3段階以降については、無理に自分で作り込まなくてもいいと思います。

この領域は今まさに、AIサービスを提供する側も簡単に使えるよう機能を増やしているところです。

今後、現在はエンジニアが作っているような仕組みも、普通の機能として使えるようになっていく可能性があります。

だから、

第2段階までは今すぐ進む。

第3段階以降は無理をせず、情報だけは追い続ける。

これくらいが、多くの会社にとって現実的ではないでしょうか。

そしてもう一つ重要なのは、競合や同業他社を見ることです。

  • 同じ業界の会社がどこまでAIを使い始めているのか。
  • まだ第1段階なのか。
  • 第2段階まで来ているのか。
  • すでに自動化やAIエージェントの組織化に入っているのか。

AIは、必ずしも一番先頭を走る必要はありません。

しかし、周囲が第2段階、第3段階へ進んでいるのに、自社だけ何も始めていない状態は危険です。

まず使う。

次に並列で使う。

その先の自動化は、必要になったところから進める。

AIエージェントは、入り口は簡単です。

でも、その先にはかなり深い世界があります。

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