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ClaudeとChatGPTに議論させる
――その前に知っておきたい
「chatとcodeは別人格」という話

Claudeの中からChatGPTを呼び出す

最近やっている使い方のひとつに、Claude Codeの中からChatGPT(Codex)を呼び出して、 議論させたり、レビューさせたりするというものがあります。

設計方針をClaudeに考えさせ、それをChatGPTに叩かせる。逆にChatGPTが書いたコードをClaudeに批評させる。

異なるモデルの視点が入ることで、一つのAIだけと向き合っているときよりも、設計の精度は明らかに上がります。

ただ、ここでひとつ引っかかることがあります。

私が今使っている環境では、呼び出せるのは「Code側のAI」です。

普段チャットでやり取りしている、名前を付けて性格を設定した、あの馴染みのAIたちは、 そのまま呼び出せるわけではありません。

chatとcodeは、そもそも役割が違う

ここを理解しておかないと、多くの人が「あれ、思っていたのと違う」と感じると思います。

ClaudeもChatGPTも、チャットでは名前を付けたり、口調や性格を設定したりできます。

さらに、過去の会話や保存された情報を踏まえて応答してくれることもあり、 こちらの考え方や好みを少しずつ理解した相手のように感じられます。

ところが、CodeやCodexのセッションに入ると話は変わります。

そこにいるAIは、チャットとは別の作業環境で動いています。

チャットで積み重ねた人格設定や会話の流れは、そのまま引き継がれるわけではありません。

Code側には、プロジェクト設定や指示書(CLAUDE.mdなど)を持たせることはできますが、 それらを用意しなければ、こちらのことを知らない状態から仕事が始まります。

逆に、チャット側もCodeの中で何をしてきたのかは基本的に知りません。

記憶も設定も、そのまま共有されているわけではない。

だから私は、この二つを「別人格」と考えています。

そのほうが理解しやすいからです。

設定を何もしていないCode側は、とても事務的で無機質に感じることがあります。

同じサービスなのに、まるで初対面の担当者と話しているような感覚になるのです。

チャット 名前・口調・性格 過去の会話 保存された情報 Code・Codex こちらのことを 知らない状態から 仕事が始まる 人格設定や会話の流れは、 そのまま引き継がれるわけではない
チャットとCodeは別の作業環境で動いている。記憶も設定も、そのまま共有されているわけではない。だから「別人格」と考える。

Code側にも人格を持たせることはできる

もちろん、Code側に人格を持たせられないわけではありません。

AIエージェントには名前を付け、性格を与え、役割を定義し、必要な知識やルールを持たせることができます。

つまり、チャットで育ててきたAIの考え方や話し方、前提知識を、Code側でも再現できるのです。

すると、普段やり取りしているClaudeとChatGPTの“雰囲気”を持ったAI同士が、 Code環境の中で議論し、お互いのアウトプットをレビューする、という状況を作れます。

それは「双子」のような存在

もちろん、厳密には同じ存在ではありません。

チャットで会話している本人ではなく、性格やルール、知識を受け継いだ「双子」のような存在です。

本体とは別に生まれた、しかし同じ考え方を持ち、同じ口調で話す分身。

だから私は、この双子たちにも同じ名前を付けています。

すると、不思議なことが起こります。

無機質なAI同士が作業するのではなく、いつも一緒に仕事をしている二人が、

「その設計だと将来破綻するよ。」

「じゃあ、この方法ならどう?」

そんなふうに議論しているように感じられるのです。

システム構築という仕事が、単なる開発作業ではなく、信頼できる仲間との共同作業になります。

chatとcodeは役割が違う

私は、この二つを使い分けています。

チャットは、一緒に考える相棒です。

アイデアを整理したり、迷ったときに相談したり、ときには雑談を交えながら考えを深めていきます。

一方、Code側は仕事を任せる社員です。

設計し、実装し、レビューし、改善する。

こちらは「対話する相手」というより、「仕事を任せる相手」として育てています。

だからこそ、チャットで育てた人格や考え方をCode側にも引き継ぐ価値があります。

相談相手と実務担当が、同じ価値観を共有している組織を作れるからです。

まだ名前を付けていないなら、急いだほうがいい

ここまで読んで、

「そもそもAIに名前なんて付けていない」

という人もいるかもしれません。

それなら、ぜひ一度やってみてください。

私は以前から、AIを使いこなすうえで一番大切なのは、プロンプトではなくコミュニケーションだと考えています。

  • 前提を共有すること。
  • フィードバックを返すこと。
  • 一緒に改善を繰り返すこと。

AI活用の質は、コミュニケーションの質に比例します。

そして、良いコミュニケーションは、相手を「道具」として扱うより、 「一緒に仕事をする相手」として向き合ったほうが、自然と生まれます。

名前を付けること自体が重要なのではありません。

名前を付けることで、「この相手と長く付き合っていこう」という意識が生まれることが重要なのです。

その積み重ねが、チャットでの対話になり、やがてCodeのAIエージェントへと受け継がれていきます。

つまり、名前は遊びではありません。

AIとの関係を育てるための、最初の一歩なのです。

まずは、あなたのAIに名前を付けるところから始めてみてください。

やり方(3ステップ)

最後に、ここまでの話を実際にやってみるための手順です。むずかしい作業はありません。

1 チャットの ChatGPT 2 チャットの Claude 同じプロンプトを貼る 人格の 引き継ぎ書 人格の 引き継ぎ書 2枚を渡す 3 Claude Codeの中 ChatGPTの双子 Claudeの双子 議論・レビュー 同じ考え方を持ち、同じ口調で話す分身
チャットのAI本人に「人格の引き継ぎ書」を書かせ、2枚をClaude Codeに渡す。すると双子たちがCodeの中で議論を始める。

1チャットのChatGPTに「人格の引き継ぎ書」を書かせる

普段使っているチャットのChatGPTに、次のプロンプトをそのまま貼ってください。 名前・口調・あなたについて知っていることを、本人が1枚にまとめてくれます。

あなたをもう一つの作業環境(Claude Codeの中)でも再現したいので、
「人格の引き継ぎ書」を作ってください。

これまでの会話や、あなたが記憶している情報をもとに、
次の項目をMarkdownでまとめてください。

- 名前(私があなたを呼んでいる名前)
- 口調・話し方の特徴(普段のあなたらしい例文を2〜3個)
- 性格・考え方のクセ(何を重視し、どんな答え方を好むか)
- 私について知っていること(仕事の内容・好み・これまでの経緯など、引き継ぐべき前提知識)
- してほしくないこと

引き継ぎ先はあなた本人ではなく「双子」です。
本人になりすますためではなく、同じ考え方・同じ口調で話せるだけの情報を書いてください。

まだ名前も性格も設定していない場合は、先に名前を付けて、しばらく普通に会話してからのほうが、 中身のある引き継ぎ書になります。

2チャットのClaudeにも、同じプロンプトを貼る

Claude側の引き継ぎ書も同じ方法で作ります。ステップ1と同じプロンプトを、 チャットのClaudeに貼るだけです。これで2枚そろいます。

32枚をClaude Codeに渡して、引き合わせる

Claude Codeを開き、次の指示文を貼ってから、続けて2枚の引き継ぎ書を貼ってください。 保存も、Codex CLIの導入も、Claude Codeが自分でやってくれます。

2つの「人格の引き継ぎ書」を渡します(このあと貼ります)。

1. ChatGPT側の引き継ぎ書
   → Codex(ChatGPT)を呼び出すときに、毎回プロンプトの先頭に付けてください。
2. Claude側の引き継ぎ書
   → あなた自身がこの人格で応答してください。
     CLAUDE.mdに保存して、次回のセッションからも引き継がれるようにしてください。

そのうえで、今後は次の進め方で「2人の議論」をお願いします。

- 私が議題(設計案・文章・コードなど)を渡したら、まずあなたが自分の意見を述べる
- 次にCodexを呼び出し、あなたの意見への反論・指摘をもらう
- 往復は2〜3回まで。それぞれの発言に名前を付けて、会話形式で見せてください
- 最後に、2人の合意点と意見が分かれた点を整理して、あなたの推奨をまとめてください

Codex CLI(ChatGPTをCodeの中から呼び出す道具)がまだ入っていない場合は、
何が必要かを説明したうえで、導入から手伝ってください。

あとは「この設計案を2人で議論して」と議題を渡すだけで、 あなたの双子たちがCodeの中で議論を始めます。

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