W EC AI WorksECの仕事を、AIで減らす。

読み物

使えば使うほどcodeがかしこくなる。
chatはもういらない?

Codeの知識をChatが共有できる。そうすることで、お互いの強みが活きる。

AIエージェントに仕事をどんどんさせていると、ある問題が出てきます。

Code側だけが、会社のことをどんどん詳しく知っていく。

Claude CodeやCodexは、実際のファイルを見て、プログラムを修正し、ログを確認し、毎日現場で仕事をしています。

そのため、使えば使うほど、

  • どんなシステムが動いているか
  • どこに何があるか
  • 過去にどんな修正をしたか
  • どの仕組みがどことつながっているか

という知識が増えていきます。

一方で、普通のChatはそこまで細かいことを知りません。

すると、

「この仕組み、どうしたらいい?」

とChatに相談しても、前提を把握していないため、ズレた提案になることがあります。

さらに、そのChatに

「Claude Codeへの指示文を書いて」

と頼むと、知らない部分を具体的に補完してしまい、現場と合わない指示になることもあります。

その差を埋めるために、Codeの知識をChatにも共有する

そこで、私は会社の現状をまとめた共通ブリーフをGoogleドライブに置き、Chatも必要に応じてそれを読む仕組みにしました。

これでChatとCodeの認識差を減らすことができます。

ただし、ドライブに置いただけでは読まれません。

設定の一般のClaudeへの指示に、ドライブを参照することと明記します。

下記はルールの例です。

会社の現状を知る(設計や指示文の前に必ず)

新しい仕組みの相談を受けたときと、Claude Code への指示文を書くときは、先に
Google ドライブの「◯◯グループ 現状ブリーフ(チャット側AI用)」を読む。
会社ごとのフォルダの決まり・稼働中のシステム・進行中のプロジェクト一覧が入っている
(Claude Code 側が自動で作り直しているので、常に最新)。

そのうえで、指示文では次を守る。私は F: ドライブを見られないので、
知らないことを具体的に書くと必ずズレる。

- フォルダのパス・ファイル名・関数名を書かない。 ブリーフの台帳にある
  日本語名かフォルダ名で指す。実際のパスの確定は Claude Code 側の仕事。
- 実装手順やコマンドを書かない。 書くのは目的・制約・完了条件(何が起きたら完成か)。
- 新しく作る前に台帳を見る。 似たものがあれば「新規に作る」ではなく
  「既存の◯◯を直す/に足す」と書く。
- ブリーフ先頭の「版」が今日より2週間以上古ければ、その旨をボスに伝える。

つまり、Codeが毎日の仕事で増やした知識が、そのままChatにも渡ります。

Codeの知識をChatが共有できる。
そうすることで、お互いの強みが活きます。

Code 実際のファイル、コード、ログを日々見る 使えば使うほど知識が増えていく 自動で作り直す(常に最新) 共通ブリーフ 会社の現状をまとめた「地図」 Googleドライブに置く 設計や指示文の前に読む Chat 間違った前提で判断しない 指示文 目的 制約 完了条件
Codeが毎日の仕事で増やした知識が、共通ブリーフを通してChatにも渡る。これでChatとCodeの認識差を減らすことができる。

Chatの役割は、Codeより詳しくなることではない

ここも重要です。

ChatとCodeの知識差を埋めるために共通ブリーフを作りましたが、

ChatをCodeと同じくらい詳しくする必要はありません。

それは無理です。

Codeは実際のファイル、コード、ログを日々見ています。

情報量ではどうしてもCodeの方が多くなります。

では、共通ブリーフは何のためにあるのか。

目的は、

Chatが間違った前提で判断しないためです。

つまり、すべてを覚えさせるのではなく、

  • 会社ごとの役割
  • 稼働中のシステム
  • 進行中のプロジェクト
  • 既存の自動化
  • 主要なルール
  • 似た仕組みがすでに存在するか

といった「地図」だけ共有すれば十分です。

細かい実装はCodeが調べればいい。

この分担の方が合理的です。

これからは、長い実装指示書を書かせなくていい

以前は、

Chatに相談する
↓
ChatにClaude Codeへの詳しい指示書を書かせる
↓
Codeに渡す

という流れをよく使っていました。

しかし、今はここも変えた方がいいと思っています。

Chatが知らないファイル名や関数名まで書くと、ズレる可能性があります。

なので、Chatが書くのは、

  • 目的
  • 制約
  • 完了条件

だけで十分です。

たとえば、

「楽天分析処理を、AI停止時でも止まらない構成にしたい。単純処理はAIなしで継続できるようにし、AI判断が必要な部分だけClaudeとCodexの両方で動かせるようにする。既存の仕組みを優先して使い、現行運用を壊さないこと。」

これくらいでいい。

あとはCodeが現場を見て、自分で実装方法を考えます。

この方がズレも少なく、指示も短くなります。

ただ、ここで一つ疑問が出ました。

そこまでしてChatに相談する意味はあるのか?
もう全部Codeに相談すればいいのでは?

結論からいうと、

実装の相談はCodeでいい。
でも、経営判断や設計判断まで全部Codeに寄せるのは違う。

この使い分けが重要です。

Chatは「上流」、Codeは「現場」

一番わかりやすい考え方はこれです。

WHAT・WHYはChat。
HOWはCode。

Chatに向いているのは、

  • そもそもやるべきか
  • 何を作るべきか
  • どの案が良いか
  • 費用対効果は合うか
  • リスクは何か
  • 別のやり方はないか
  • 今の方向性そのものが正しいか

といった、上流の判断です。

一方でCodeに向いているのは、

  • 現状のファイルを確認する
  • 既存システムを調べる
  • 影響範囲を確認する
  • どこを修正すべきか判断する
  • 実際に実装する
  • テストする
  • バグを直す

といった、現場の仕事です。

Codeだけに相談すると、現状に引っ張られやすい

Codeは現場をよく知っています。

これは大きな強みです。

ただし、逆にいうと、

今ある仕組みをどう直すか

という発想に寄りやすい面もあります。

たとえば、

「Claudeが止まったときにCodexへ切り替えたい」

と相談した場合、

Codeは今ある構成を見て、

「ここに切替処理を追加しましょう」

という方向で考えます。

もちろん、それで正しい場合もあります。

しかし一段上から見ると、

  • 「そもそもAIを切り替える必要があるのか?」
  • 「AIを使わなくても動く部分は、普通のプログラムにした方がいいのでは?」
  • 「AIが必要な工程だけClaudeとCodexを切り替える方がいいのでは?」

という別の設計が見えてくることがあります。

これは、現場から少し離れて考えるChatの方が得意です。

理想の使い方は3段階

今後は、次の使い方が一番良いと思っています。

1Chatで方向性を決める

「これをやる意味はあるか?」

「もっと良いやり方はないか?」

「どの設計がいいか?」

ここで大枠を決める。

2Codeに現場を任せる

「現状を確認して、最適な方法で実装して」

と渡す。

Codeは実際のファイルを見て作業する。

3大きな変更はChatでもう一度レビューする

Codeが大きな設計変更を提案した場合、

「Codeはこう言っているけど、この方針どう思う?」

とChatに戻す。

これで、現場担当と第三者レビューの両方を使えます。

まとめ

AIを使い込むほど、Codeは会社の現場に詳しくなっていきます。

そのため、細かい実装相談までChatでする必要は、だんだん減っていきます。

しかし、だからといってChatが不要になるわけではありません。

役割が変わるだけです。

Chatは参謀、Codeは現場責任者――AIを使い込むほど必要になる役割分担

Chatは参謀。

Chatは、
「何をするか」
「なぜやるか」
「本当にそれでいいか」
を考える。

Codeは現場責任者。

Codeは、
「どうやるか」
「どこを直すか」
「実際に動かす」
を担当する。

この役割分担にすると、AI同士の知識差を無理に埋める必要もなくなります。

そして何より、

Chatに細かい実装指示書を書かせる仕事そのものを減らせます。

AIを増やすのではなく、役割を分ける。

これが、AIエージェントを本格的に使い始めたときの一つの答えだと思います。

その前に知っておきたい「chatとcodeは別人格」という話 コンテンツ一覧へ

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