W EC AI WorksECの仕事を、AIで減らす。

読み物

AIのトークン消費を減らす、
3つの工夫

長い会話、大量の資料、データの渡し方を見直す

AIを使い込んでいると、気づかないうちに大量のトークンを消費しています。

特にClaude Codeで、長いセッションを続けたり、大量の資料を読み込ませたりすると、トークン消費が増えやすくなります。

でも、少し使い方を工夫するだけで、消費を抑えることができます。

① セッションが長くなるほど、トークンを消費する

AIは返事をするたびに、それまでの会話履歴をコンテキスト(AIが回答するために読む情報)として参照します。

つまり、会話が長くなるほど、毎回処理する情報も増えていくのです。

会話が長くなるとどうなる? それまでの会話履歴 新しいやりとり 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 会話が長くなるほど、毎回処理する情報も増えていく
模式図。実際のトークン数や増加率を示すものではありません。

ただし、毎回すべてを最初から同じ料金で読み直すわけではありません。Claude Codeには、以前の情報の再利用によって処理コストを抑える「プロンプトキャッシュ」という仕組みもあります。

それでも、必要以上に長い会話を続けないことは、トークン節約の基本です。

② コンテキスト使用率30%を目安に、セッションを切り替える

私がおすすめするのは、コンテキスト使用率が30%程度になったら、新しいセッションへの移行を検討することです。

30%はClaude Codeの公式な切り替え基準ではなく、節約を意識した運用上の目安です。まだ作業が続いている場合は、無理に切り替える必要はありません。

コンテキスト使用率のイメージ 使用中 30% 残り 70% ここで一度、作業内容を引き継いで 新しいセッションへ
30%は公式な基準ではなく、節約を意識した運用上の目安です。

コンテキスト使用量はどこで確認する?

Claude Codeの会話画面で、次のコマンドを入力します。

/context

現在のコンテキスト使用状況を表示します。使用量の内訳も確認できます。

/context all

より詳しい内訳を表示します。

/usage

トークンの使用実績やプランの利用状況を確認できます。コンテキスト使用率とは別の指標です。

Claude Codeでは、ステータスラインを設定して使用量を常時表示する方法もあります。

参考:Claude Code公式コマンド一覧、使用量・コスト管理の公式解説

確認するのがめんどうなので、AIの方から知らせてもらう

以前と違って、Claude Codeのデスクトップ版では、画面でコンテキスト量が見られなくなっていました。

確認するには、コマンドを打つか、そのセッションでAIに聞くしかありません。

でも、作業の途中で毎回確認するのはめんどうです。

そこで、次の仕組みを入れることにしました。

コンテキスト量が40%に近づいたら、AIの方から「新しいセッションに移行して」と促す。

促されたら、私は /next を打つだけです。

AIの方から知らせてもらう コンテキスト量が40%に近づく AI AIの方から 「新しいセッションに移行して」と促す 人 /next を打つだけ 新しいセッションで作業を続ける
人間がコンテキスト量を確認しに行くのではなく、AIの方から切り替えの時期を知らせます。

30%は切り替えを検討し始める目安、40%はAIから声をかけてもらう合図、という使い分けです。

まずは自社で動かし、うまく回ったら、ほかの会社にも導入を進めていく予定です。

③ 大量の資料は、読み込ませたら早めに引き継ぐ

例えば、長い議事録や大量の資料をClaude Codeに渡したとします。

そのまま何十回も質問や相談をすると、大量の資料がコンテキストに残り続け、トークン消費が増える原因になります。

そこでおすすめなのが、資料の内容を整理したら、新しいセッションに必要な情報だけ引き継ぐ方法です。

従来の方法 大量の議事録・資料 同じセッション 質問・相談を繰り返す 大量の資料を参照し続ける おすすめの方法 資料を読み、要点を整理 新しいセッション 必要な情報だけ引き継ぐ 軽い状態で質問・相談
資料の内容を整理したら、新しいセッションには必要な情報だけを引き継ぎます。

私の環境では、/next を使ってセッションを引き継いでいます。

ただし、/next はClaude Code標準のコマンドではありません。引き継ぎの仕組みが入っていない環境では、標準の /compact(会話を要約して圧縮)や /clear(会話を初期化)を使います。

重要なのは、単に会話を短くすることではありません。決定事項、未完了の仕事、次に必要な情報を残すことです。

要約で細かい数値や重要な条件が落ちる危険もあるため、原本は別に保存しておきましょう。

④ 大量のデータは、会話に渡さずデータベースから参照する

もう一つ、大きな節約につながる方法があります。

売上データや商品データなどを、毎回セッションに全部渡すのではなく、データベースに保存しておき、AIが必要なときに必要な部分だけ取得する方法です。

大量のデータを会話に直接渡す AI 必要のない情報までAIに渡る データベースから必要な部分だけ取得 必要分 AI 質問に必要なデータだけをAIに渡す
データの渡し方による違い。データベースで絞り込んでから、その結果だけをAIに渡します。

例えば「先月の売上トップ10を教えて」と質問したとき、全商品の売上データを読ませる必要はありません。

データベースで上位10件を抽出し、その結果だけをAIに渡せば十分です。

ただし、データベースを使えば必ず安くなるわけではありません。大量の検索結果を毎回取得すれば、同じようにトークンを消費します。

ポイントは、AIに渡す前に情報を絞り込むことです。

まとめ:AIに必要な情報だけを渡す

今回の話は、次の3つに集約できます。

  1. セッションを長くしすぎない。 30%程度をひとつの目安として切り替えを検討する。
  2. 大量の資料は、整理したら引き継ぐ。 原本を残し、要点を新しいセッションで利用する。
  3. データは必要な部分だけ取得する。 データベースなどを活用し、毎回すべてを読ませない。

そして、最終的に目指したいのは、AI自身がコンテキスト使用量を監視し、必要に応じて作業内容を保存・引き継ぎ、最適な状態で仕事を続ける仕組みです。

人間が毎回コンテキストを確認して、セッションを切り替えるのではなく、AIが自分で管理する。

これも、AIエージェントを安定して、効率よく働かせるためのハーネス設計の一つです。

40%に近づいたらAIの方から知らせる仕組みは、その入口です。

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