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AIを使うなら、
マイクを使ったほうがいい理由

このサイトでは何度も、「AIを単なるツールではなく、パートナーとして使う」という話をしてきました。 そして、そのために非常に重要なのがコンテキストです。

コンテキストとは、簡単に言えば、

  • 背景
  • 状況
  • 前後関係
  • 目的
  • 判断理由
  • 過去の経緯

といった、「その指示の周辺にある情報」のことです。

コンテキスト=その指示の周辺にある情報 指示 背景 状況 前後関係 目的 判断理由 過去の経緯
コンテキストとは、背景や目的、判断理由といった「その指示の周辺にある情報」のこと。

AIに同じ質問をしても、コンテキストがほとんどない状態と、十分な背景を伝えた状態では、回答の質が大きく変わります。

だから僕は、AI活用では「プロンプトの書き方」以上に、

いかにAIに自分の状況を理解させるか

が重要だと考えています。

そこで、最近特におすすめしているのが、マイクを使った音声入力です。

マイクのメリットは「速いこと」ではない

音声入力をすすめると、

「タイピングよりしゃべったほうが速いからですよね」

と言われます。

もちろん、それもメリットです。

でも僕は、それ以上に大きなメリットがあると思っています。

それは、

音声で話したほうが、AIに渡すコンテキストが自然に増えることです。

タイピングすると、人はどうしても文章を整理してしまいます。

たとえば、

「ここはBという方法で進めて」

と入力する。

これだけを見ると、AIには、

「Bという方法で進めたいんだな」

ということしか分かりません。

ところが、マイクで話していると、こんな感じになります。

「ここはAという方法を使って、こうやって……あ、でもやっぱりBかな。Aだとこの部分がちょっと面倒なんよな。うん、Bでいこう。それでやってみて」

こういう話し方になります。

一見すると無駄な言葉が多いように見えます。

でもAIにとっては、この中に重要な情報がたくさんあります。

  • 「最初はAを考えていた」
  • 「途中でBに変更した」
  • 「Aには面倒だと感じているポイントがある」
  • 「Bを選んだけれど、多少迷いがある」

こうした背景までAIに渡ります。

タイピング 人はどうしても文章を整理してしまう 「ここはBという方法で進めて」 AIに分かること Bという方法で進めたいんだな ということしか分からない マイク 思考の途中経過まで出てくる 「ここはAという方法を使って、こうやって…… あ、でもやっぱりBかな。Aだとこの部分が ちょっと面倒なんよな。うん、Bでいこう。 それでやってみて」 AIに渡る背景 最初はAを考えていた 途中でBに変更した Aには面倒だと感じているポイントがある Bを選んだけれど、多少迷いがある
一見すると無駄な言葉が多いように見えるが、AIにとっては、この中に重要な情報がたくさんある。

するとAIは単に、

「Bで作ります」

だけではなく、

「Aを選ばなかった理由を考えると、Bではこの部分に注意したほうがいい」

とか、

「そもそも迷っている原因はここかもしれない」

といった提案ができる可能性が高くなります。

AIが学習するわけではない

ここは少し正確に言っておきます。

マイクで話したからといって、その瞬間にAIそのものの能力が向上したり、モデルが再学習したりするわけではありません。

起きていることはもっとシンプルです。

AIに渡る判断材料が増えている。

だからAIが、より自分の状況に合った回答を出せるようになる。

僕が「AIを育てる」と表現することがありますが、厳密には、

AIに自分を理解させていく

という感覚に近いと思います。

「完成した指示」だけを渡さない

僕はここがAI活用ではかなり重要だと思っています。

人間同士でも同じです。

部下に、

「Bでやって」

とだけ言うのと、

「最初Aで考えてたんだけど、この問題があるからBにしようと思ってる。ただ、この部分だけちょっと気になってる」

と相談するのでは、相手が理解できる情報量がまったく違います。

後者なら、

「それならCのほうがいいんじゃないですか?」

という提案が返ってくるかもしれません。

AIも同じです。

自分の中で全部整理して、最終結論だけAIに渡してしまうと、AIはその結論の外側について考えにくくなります。

逆に、

  • 「なぜそう思ったのか」
  • 「何に迷っているのか」
  • 「何が嫌なのか」
  • 「本当はどうしたいのか」

まで話しておく。

するとAIは、単なる作業者ではなく、相談相手として機能し始めます。

だからマイクがいい

これは「音声には魔法の効果がある」という話ではありません。

文字入力でも、同じだけ背景を説明すれば同じことはできます。

ただ、人は文字を書くと整理してしまいます。

しゃべると、思考の途中経過まで出てきます。

  • 「あ、違うな」
  • 「やっぱりこっちかな」
  • 「本当はこうしたいんだけど」
  • 「これが面倒なんよな」

こういう何気ない言葉の中に、実はAIが判断するためのコンテキストが大量に含まれています。

だから、

AIへの音声入力の最大のメリットは、入力速度ではなく、自分の頭の中にある背景までAIに渡しやすいこと。

だと僕は考えています。

ただし、何でも長く話せばいいわけではありません。

関係のない情報を大量に入れれば、かえって重要なポイントがぼやけます。

大事なのは、

「結論だけを伝える」のではなく、「結論に至った背景も伝える」こと。

です。

これからAIを本当の意味でパートナーとして使っていくなら、プロンプトを上手に書こうとするより、まずAIに向かってしゃべってみる。

これが意外と大きな一歩になると思います。

僕自身も最近は、

「指示を出す」

というより、

「横にいるスタッフに相談するようにAIに話す」

という使い方をしています。

そのほうが、AIから返ってくる答えもずっと面白くなります。

一度、試してみてください。

「ここはBでやって」

ではなく、

「AとBで迷ってるんだけど、最初はAがいいと思ってて。でもこういう理由でBかなと思ってる。どう思う?」

とマイクに向かって話してみる。

ここから、AIとの付き合い方が少し変わってくると思います。

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